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Uniswap LabsがUniswap v4のビジョンを発表、ホワイトペーパー草案も公開
13日の夜、Uniswap v4のホワイトペーパーが突然発表されました。
Uniswapのupdateは2021年3月のv3以来。
v1はUniswapのローンチによりDEX界に革命を起こし、
v2はUniswapのガバナンストークンであるUNIのローンチでDeFiに給付金の文化を作り、
v3は集中流動性の導入による資金効率の改善を目指したupdateを行い、常に業界の最先端を走ってきたUniswapのupdateになります。
v3の集中流動性update時は本メルマガでも扱っていますが、内容が非常に難しかったのを覚えています。
参考)[Daily Topics]Uniswap v3の解説
その結果は2023年6月現在において、DEXシェアの50%を占めておりこれはupdate成功と言って良い出しょう。UniswapのソースをコピーしたSushiswapのような後発DEXはすべてOtherに押しやられています
updateせずとも十分の現在のDeFiにおける役割と機能を担っているUniswapが今後どう変わっていくのか、我々の新しいおもちゃの新機能を見ていきましょう。
Uniswap v4の新しい機能
v4はv3に比べ、全体的にカスタマイズ性とガス効率性が向上しているのに加え、特徴的な2つの機能を持ちます。
■ Hook機能
Uniswap v4では、「Hook(フック)」という新しい概念が導入されます。
Hookは流動性プールの作成者が任意のコントラクトを指定してカスタマイズすることができ、一部ではプラグインと呼ばれています。Hookによりプールの挙動を途中で変更できることで、手数料の動的な調整や新しい注文タイプの作成など、まったく新しい機能をプールに追加します。
新しい機能の例としては、以下が挙げられています。
時間加重平均マーケット メーカー (TWAMM)
カスタマイズされたオンチェーンオラクル
オンチェーン指値注文
IT業界におけるフックとは、「**本来の処理から横取りして独自の処理を割り込ませるための仕組み」**を意味します。例の中だと、オンチェーン指値注文がフックを利用する例としては直感的にわかりやすい気がします。
Hookが入るフローのイメージ↓
時間加重平均マーケットメーカーもおもしろいですね。
注文を時間で分散させることで、トークンローンチ時や大手取引による価格変動を抑えることができるはずです。DeFiがより健全な市場に近づいていくニオイがしました。
Hook機能の実装により、あらゆる形状やサイズのプールが登場することが予想されます。 多くのプールがある世界に対応するために、いくつかのアーキテクチャの改善を行われており、その機能がSingletonです。
■ Singleton機能
「Singleton」により、すべての流動性プールが単一のスマートコントラクトで管理されるため、プール作成コストが 99% 削減されます。
今まで、複数のプールを介するSwapをするには、ETH/USDCでトークンを変えて、新たにUSDC/DAIでトークンを変える面倒なフローがあったために、ガス代が多くかかっていた点が、Singletonと合わせることによって簡素化されます。
この「フラッシュ アカウンティング」システムと組み合わせると、多くのプールにわたるルーティングのコストが大幅に削減されます。
Gasコストが下がることによって、ETHとDAIをswapする際にこれまでは手数料が高くて経由できなかった通貨ペアを経由でき、トークンの流動性が高くなると解釈しました。めっちゃええやん。
HookとSingletonを使用すると、開発者は独自の AMM を最初から構築する必要がなく、Uniswap のセキュリティとネットワーク効果を活用できます。もう意味の分からない魔界のDEXをビビりながら使う必要はありません!
■ その他のupdate
Ethereumのネイティブな通貨ETHを直接扱えるように🎉🎉
ETHとWETHがあることにより流動性が断片化するため、UniswapではWETHが使われてきましたが、大多数のユーザーがUniswapでのswapの前後にETHをWETHにラップする必要があるため、余分なガスが必要でした。超便利になります!
in-rangeの流動性提供者に対してdonateによる直接支払いが可能に
不利な流動性を提供してくれた方にチップを送るような機能かと思いました(違ったらすまん)
Uniswapの今後の動き
Uniswap v4は、以前のバージョンと同様に、Uniswapコミュニティによって管理される予定です。
このコードは、ビジネスソースライセンス1.1の下でリリースされ、ソースコードの商用または生産環境での使用を最大4年間制限し、その時点でGPLライセンスに移行して永続的に使用されます。
Uniswapをパクって競争するのではなく、Uniswapが拡げたエコシステムを共創するWeb3.0らしい開発が繰り広げられるのかなと思います。
UniswapのコピープロダクトであるSushiswapらとシノギを削っていた頃が懐かしいですね。
参考)#63 Sushiswap7/20のUpdate「TRIDENT」がマジですごい!Uniswap vs Sushiswap論争に終止符が打たれる?!
v4は、DeFi全体に影響を与えると思われます。機能性、ガス、資本効率の向上することが見込まれ、Uniswapは主要なDEXであり続けることでしょう。
すでにUniswapはCoinbaseなみの取引量を抱えていますが、SECの動きに不穏な影もありますのでCEXなき市場での交換所として唯一無二のプロトコルになっていく可能性があります。その利便性が向上するであろう今回のupdateは喜ばしいことですね。
Cryptoの世界は本当におもしろいです。
現時点で拾える情報で解説してみましたが、ホワイトペーパーもPDFで3枚程度なのでソース元を見てみるのもオススメですよ。
参考)Whitepaper、オープンソースのコード、日本語訳(拾い物)
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