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また、今日からPodcastを再開することにしました。以前もやっていたのですが、執筆や子供が生まれたりでルーティーンが崩れてしまい更新が滞っていたところ、調子が戻ってきています。
ラジオ解説:Supotify, Anchor, Podcast
本日のメイントピック
ビットコイン取引手数料「ブロック報酬を上回る」ネットワーク混雑でBINANCEは出金停止
取引手数料がブロック報酬を上回り、Bitcoinの記念日が増えました。
Bitcoinの歴史や記念日はこちらのサイトから年表形式で確認することができ、新しい1ページの誕生となります。取引手数料がブロック報酬を上回ることのなにがすごいのかと思うと思いますが、これはBitcoinにとってのポジティブなニュースです。
以下、解説です。
Bitcoinのそもそもの仕組み
Bitcoinの総発行枚数は2100万枚です。
最初から一気に発行されたわけではなく、マイニングによって徐々に発行される仕組みになっています。最初はすべて埋まっており、マイニングで(つるはしで)掘り出す必要がある点は、金(ゴールド)と性質が似ています。
金が年間どれくらい発掘できるかは、そのときの世情などによって変わりますが、Bitcoin はプロトコルによって年間の発掘量が正確に決まっており、最初の4年間で半分の 1,050 万枚、次の4年間でさらに半分の 525 万枚が発掘できるルールになっています。
この4年に 1 回、BTC のブロック報酬(発掘量)が半分になるタイミングを「半減期」と呼びます。この仕組みにより、BTC の市場供給量とマイニングによるブロック報酬は以下のグラフで表現されます。
黄色線がマイニングをしているマイナーに付与されるブロック報酬、黒線がBitcoinの供給量です。
グラフからもわかるように、BTCの供給量が指数関数的に増えていくのに対し、ブロック報酬は約4年ごとに半分になっていきます。 現時点でのマイナーに付与されるブロック報酬は6.25BTC/ブロックで、約1年後に半減期を控えているタイミングです。
マイナーたちは掘り当てたBTCを市場に売却することで収益を上げているため4年に一度収益が半分になる機会にさらされます。収益が半分になり、マイニングコスト > 収益となってしまうとBitcoinのマイニングを行う人が居なくなってしまうのでBitcoinネットワークの維持が難しくなりますが、BTCの需要と希少性も高くなり価格が上がっているのでマイニングを続ける経済合理性が成り立つ構造になっています。
マイニング収益=(BTCを掘れる確率)×(BTC価格)-電気代)-(マイニングコスト)
半減期が繰り返されていくといずれブロック報酬は0に近づいていきます。
予想では、100年後の2100年ごろにそのタイミングが訪れると言われています。このニュースレターもそれぐらいまで続けたいですね。生きてられるかな。
100年後のBitcoinネットワークはどのように維持されるか
マイニングにより得られる収益は先に述べたブロック報酬が主でしたが、もう一つBitcoinのブロックに入るトランザクションの取引手数料収益があります。
Bitcoinネットワーク上で取引を行う誰もが自前のノードを建てているわけではありませんから、そういった利用者は自分の取引をブロックチェーンに刻んでもらうためにマイナーに依頼するわけです。取引手数料はその時マイナーに支払われるものになります。EthereumのGas代に近い考えです。
ブロック報酬が0になる100年後、マイニングで得られる収益はこの取引手数料のみなるため、取引手数料による収益性が悪いとネットワークを維持することができません。
なぜ収益性が減ってしまうとダメかというと、攻撃者がNiceHashなどのハッシュレート・マーケットプレイスで一時的にマイニングパワーを購入することで、ブロックチェーンを意図的にハードフォークさせ取引を書き換えることができてしまうからです。改ざんできないことが売りのブロックチェーンの崩壊です。
そのため、100年後にはマイニングで得られる取引手数料がそれなりの収益性を持っている必要があります。
これまでのBitcoinは
Q. ブロック報酬がなくなる100年後もBitcoinネットワークは維持できるの?
という問いに対し、
A. 100年後は取引手数料だけで収益性バッチリだから大丈夫やで!安心してや!
状態でした。あくまで理論上の話。100年後の話なんてわかりません。
今回のニュースは、取引手数料 > ブロック報酬となる兆しが見えてきた。
つまり、100年後も継続してマイニングが行われBitcoinネットワークが維持されることが実績として証明され始めている記念すべき日です。
マイニングは今後取引手数料が右肩上がり、ブロック報酬が右肩下がりのグラフになっていくのでX[エックス]のちょうど真ん中あたりが現在地になります。
著者の勝手なイメージですが、ビットコイナー達がXジャンプしている様が目に浮かびました。
知らない方向けに参考動画置いておきます。
取引手数料が高騰した理由
今回取引手数料が高騰した理由はBRC20やBitcoin上でのNFTの流行によりトランザクションが詰まっているからです。
「mempool.space」のデータによると、執筆時点でも480,000以上のトランザクションが未承認状態になっているとのことで、これは2018年と2021年の強気相場の時よりも多い状態であるとも報告されています
どのぐらい混雑しているかでいうと、Binanceは2時間ほどBTCの出金を止めていました。
世界一の取引所が取引を止めるほどに取引が混んでいるということです。
■ Bitcoin版NFTの流行り
今年に入っていこう、Bitcoin上でNFTを実現するOrdinals NFTが流行っていましたが、その次のトレンドとして、BRC-20(Bitcoin Request for Comment)が登場しています。これはEthereumのERC20のBitocin版であり、Bitcoin上で自由にFTを発行する実験的な規格です。
Bitcoin Request for Comment(BRC-20)は、NFTや代替可能トークン(FT)をBitcoin上で発行・転送できるようにすることを目的として、オンチェーンアナリストDomo氏によって2023年3月上旬に作成されたものです。
当然、NFTよりもFTの方が流動性が高いため、取引量が爆発的に増加することになりました。
グラフを見てもその盛り上がりは一目瞭然です。
BRC20は「Ordinals」と呼ばれるプロトコルが公開された数週間後に発明されたものであり、最近では「pepe・ordi・punk」などといったミームが話題でした。
前号:ぺぺコインが時価総額10億ドル突破!Feels good man, 気持ちいいぜ!【20230508】🐸
ネタ感の強いミームNFTの流行が理由となるとしょうもない感じもしますが、これはBitcoinの新しい使い方の提案であり、これにより取引手数料が向上しブロック報酬が無くてもマネタイズできることの実証がはじまっていることを考えると有意義な挑戦に思えます。
5月22日は「ビットコインピザの日(Bitcoin Pizza Day)」を控えています。ここしばらくはBitcoinの手数料高騰は続く見込みです。
本日は以上です。
Podcastも楽しく喋っているので聞いてみてください。
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ニュースレター記事1本につき、NFTを1つ配布することにしました。
このNFTをシリーズ化して購読者限定イベントとか開催できるとおもしろいとおもっているのでぜひGetしてみてください。
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