卓球が金メダルとかすごくない?!はい、どうも@nobu_meiです。開会式のおじさん社会の縮図問題がとやかく言われますが、選手の活躍を見ていると自然に盛り上がってしまいます。
のぶめいのメルマガが即日で英語訳されるようになりました。一昨日の記事に関する内容が英訳されていす。即日翻訳していただけるのは本当にありがたいです
元記事: [Daily Topics]Q&Aで理解するはじめての「DAO」 ⇒ 英語記事はこちら
公共財にExit戦略を与えるDAOの新しい可能性
#188 公共財にエグジットを与えるOptimismの実験 - by TheCoffeeTimes ☕ - Bspeak!
レトロアクティブ・パブリックグッズ・ファンディング | by Yuriko Nishijima | Medium
レトロアクティブ・パブリックグッズ・ファンディングという手法が話題になってますね。私も昨日までなにそれ?って感じだったのですが、様々な方が日本語で記事を書いてくれているのでなんとなく理解できました。
要はヒトコトで言うと、「OSSプロジェクトもDAO化してExitしたらよくない?」という話で、今までのメルマガでも書いてきたような「DAOの戦略」に名前がついた。という印象を受けました。
「レトロアクティブ」は「過去にさかのぼって効果がある」、「パブリックグッズ」は「公共財」のことで、ここではOSSプロジェクトを指すようです。
つまり、過去に実績を残してる公共財が資金調達しても良くね?みたいなことだと理解しています
Cryptoのプロジェクトは作成者がソースコードを無償で公開されほぼほぼOSSになっており、トークンを発行しDAO化されているのでその手法に名前が付きました。
Cryptoと無縁の人間に対して、「レトロアクティブ・パブリックグッズ・ファンディングが〜」とか言うと簡単にマウントが取れるので積極的に使っていきましょう!笑
EthCCというイベントでVitalikがレトロアクティブ・パブリックグッズ・ファンディングについても話したので話題になっているようです
Vitalik Buterin Beseeches Ethereum Crowd in Paris to 'Move Beyond DeFi' - Decrypt
少し解説していきます。
これまでの公共財・OSS
このパートの結論から説明していきますが、前提としてこれまでのOSSプロジェクトは「儲かりません」でした。
基本的に、OSSプロジェクトは寄付などで成り立っており、公共に資する理念に基づいて活動しているため過度な収益性を求めないため関わる人間への還元が少なく持続可能性の低いものが多いです。
その状態で、凄腕のエンジニアが転職先を考える時に、「やりがいはあるが儲からないOSS」と「やりがいもあって儲かるスタートアップ」のどちらを選ぶかは自明です。エンジニアにも家族がおり養っていく必要がありますし、良い仕事にはお金が必要だからです
OSSは作ったものを無料で公開するので、それを作ったエンジニアからすると「おれが作ったものを自分自身には大きなリターンもなくどうして躍起になって作らねばならないのか??」と考えるのは自然なことです
OSSの中にも、収益性を高めて地蔵区可能性を高めようとしているプロジェクトは現実にもたくさん存在していますが、収益性を高め貢献度に基づいて収益を分配しようとし始めると、中央集権に近い存在になっていくジレンマを抱えています
分散型のOSSが中央集権的になり組織化される⇒組織化されると人間の欲やエゴが介在してくるので組織が腐る⇒本来の役割を全うすることができなくなる、といった形でここまで単純ではないですが、人間の管理する組織が腐っていくことは過去の歴史が証明しています
つまり、分散型のOSSは、これまでOSS経由で上げた収益をためておくための「器」や報酬を分配する「ルール」と「執行方法」がなかったんですね。
それが、Ethereumが生み出した、「スマートコントラクト」によって実現可能になってきているので、今回紹介しているような手法が可能になったよね、という話をしています。
スマコンの解説はこちら
[Daily Topics]信用コストを0にするスマートコントラクトを解説
スマコンの誕生によって、分散型OSSのまま、資金調達を可能にし、報酬の分配ルールも一律、執行も全自動で人間が介在しない支払いが可能になりました。今回の「レトロアクティブ・パブリックグッズ・ファンディング」はこの仕組を使って、OSSプロジェクトもスタートアップのように、Exit戦略を取っていこうよ!という話です。
OSSがお金をスマコンで扱えるようになったことで、公共財はお金を集めて「なんとか生き残る」戦略から、お金を集めて「どうやって活躍していくか」という戦略に変わっていきます。これはすごいことです
レトロアクティブ〜なんとかの仕組み
名前が長くて難しそうな話ではありますが、要はこういうことです。
レトロアクティブ = 過去にさかのぼって効果があった or 実績のある
パブリックグッズ = 公共財やOSSは
ファンディング = 資金調達して使い方みんなで決めたらええんとちゃうの
難しそうな図もタイムラインに流れてくるのですが、具体的な仕組みについてはcoffeeさんのメルマガがわかりやすかったので引用させてもらいます
Optimismチームが提案しているのは、Optimism上の利益をすべてこの実験(公共財への資金提供)にあてるという方法で、以下のような仕組みです。
DAOをつくり、Optimismの収益をすべてこのDAOに回します。
Optimismの場合は「Sequencing」という仕事における利益(詳細は割愛)
貯まった資金を、どの公共財(オープンソース・プロジェクト)へ分配するかを、DAOが決めます
未来に役に立ちそうか、ではなく、「すでに貢献したか」という結果で評価します
そのためDAOの名前は『Results オラクル』と説明されています。
DAOのメンバーは、最初は20-50人くらいの技術に精通した人になる予定になっています。
「すでに貢献度の高いプロジェクトの中から選ぶ」という点が重要で、未来に何が役に立つかよりも、すでに貢献度が高いものを選ぶのはより明らかなので、DAO内でのコンセンサスがとりやすい。
どこに資金を提供するか決まったあと、どのように資金を提供するかは、複数の方法があります。
個人や組織
コントラクト
プロジェクトのトークン
■もちろん、揉めたりする可能性もあるよって話
誰でも自由に報酬の割当てテーブルを設定できたり、いかなるプロジェクトに対してもそれに紐づくトークンを発行できることから、コントリビューターたちの貢献具合に対して、分割の割合が妥当か揉めたりするかもしれません。
また、ある1つのプロジェクトに対して、複数の割当てテーブルやプロジェクトトークンが作られてしまうかもしれません。その場合には、『リザルツ・オラクル』(DAO)はどのプロジェクトが公共性の高いプロダクトを作ったかだけでなく、そのプロジェクトに紐づくプロジェクトトークンとしてどれが妥当か、そして、どの割当てテーブルがコントリビューターたちの貢献具合を正当に表しているか決めなければなりません。このようなケースは例外であって欲しいけれども、いつかそのような意思決定を皆ですることになるのかもしれません。
以上、レトロアクティブ・パブリックグッズ・ファンディングでした!辞書登録しましたか?どんどん使っていきましょう。
今日のネタ枠
真面目な話ばかりでもつまらないので息抜きにネタ枠を用意しています。
NFTよくわかってない人がSUSHI TOP SHOTを興味本位で買ってみた体験記 | まきぽん
SUSHI TOP SHOTがnanakusaで販売されていた期間に頑張ってNFTを購入しようと試みられていた様が鮮明に書いてあり自分も初心者の頃を思い出して懐かしくなりました。
まったくネタとかではないのですが、「NFT買うってこういうことなんだ」というのをまだNFT買ったことない人に対して伝えたいと思ったのでネタ枠です
関連トピック
DAO・トークンエコノミー的な話
[Daily Topics]DAOの解説と作り方、DAOでやりたいこととか
[Daily Topics]トークンは株式の上位互換、コンテンツのトークン化によるDAO経済圏へ進む世界
[Daily Topics]米ワイオミング州でDAOが法人化, 法的な解釈とは
[Daily Topics]OSS化する世界的なトレンドを掴もう
今週のニュース
BTC関連
Amazonはビットコイン、イーサリアム、カルダノ、ビットコインキャッシュを受け入れる準備ができている
BTC含め、市場が吹き上げてますね。連休中に買い集めておくべきだったと後悔しています。AmazonがBTC決済を導入するという話が出ていましたが、公式からの発表ではないのでフェイクニュースの可能性があります。
あまり本気にしないほうが良いのかなと個人的には思っています
dApps / NFT
ゲームして稼ぐ「Axie Infinity」の衝撃|KOZO|NFTクリエイター|note
Axieガチ勢の本気の記事ですね。これを見てAxie保有者が1人でも増えてくれると嬉しいです
これを見ておけば先週のNFT関連ニュースは90%以上カバーできますよ
Axieの盛り上がりによりPlay to Earnの「遊んで稼ぐ」トレンドが海外中心に盛り上がっているので、日本勢もゲームのエコシステムを英語化して情報発信を頑張っています。MCHCはいまが買いどきなのかもしれないですね
STO
セキュリティートークンを活用したセカンダリ譲渡も実現可能な、 SaaS型不特法クラウドファンディングプラットフォームの提供を開始
不動産STOが開始されました。すごい!
不動産特定共同事業法(以下「不特法」といいます。) に基づくスキームとは、不動産会社等が不動産特定共同事業契約に基づいて投資家から出資を受け、不動産取引から生ずる収益又は利益の分配を行う不動産特定共同事業を行うスキームをいいます
その他
2021年のエンジニア新人研修の講義資料を公開しました - Cybozu Inside Out | サイボウズエンジニアのブログ
サイボウズが素晴らしい資料をOSSにしてくれてました。これが一通りできれば凄腕エンジニアと呼べる?かもしれないです
はい、本日は以上になります。Substackは意外といいねとコメントが来ないのでお手すきの際に是非お願いします。反応があるとシンプルにやる気が出ます
匿名で質問とコメントが書ける【**質問箱】**をを用意したので、メルマガで書いて欲しいネタや疑問点があれば投げてみてください。