#78 Substack
NFT価格がまた値上がりしてますね、どうも@nobu_meiです。
This newsletter is now being translated into English on the same day. I'm really grateful for the instant translation! Yesterday's article: Cryptocurrency and NFT Market Conditions in July 2021
第二のNFTブーム再来
3月頃にNFTブームとしてもはやバズワードと化した「NFT」ですが、ここに来てブームが再燃しています。OpenseaではCryptoPunksやHashmaskなどのNFTアートが軒並み買われていき、出品されている最低価格がどんどん上がっていっています
3月のブームの残滓として、コレクティブル系NFTが流行っていた状況が4-5月頃は続きましたが、その中でも人気のブランド、BAYCやMeebitなどが登場し強いコミュニティを持つNFTブランドがとんでもない流通量を記録しています。
以下にて、Hashmaskのfloor price(最低価格)のオンチェーンデータを見ても直近7日間で上がってきているのがわかります。すでにOpenseaは3月に記録した最高流通金額を超えてきており、このまま2-3月のブームを超える兆しが見え始めています
https://dune.xyz/embeds/63119/126405/0e80cd3e-0fb0-43d5-871a-cf23a787d7f1
最近はフルオンチェーン系のNFTブランドが「骨董品」としての価値を見据えて購入される傾向にあるようです。フルオンチェーンとは、NFTのデータが全てブロックチェーン上に載っており運営が飛んでもデータとしては絶対に残るタイプのNFTです。PunksやHashmaskもフルオンチェーンNFTで運営都合で消えないチェーンに価値がで始めています。
3年前のプロジェクト「CryptoCrystal」がビンテージNFTとして昨日から売れ始めて、OpenSeaのトレンドで取り上げられ、昨晩から今まで4,000万円近くの売買がされました。
こーへいさんが作ったCryptoCrystalというゲームのNFTも高額な価格で買われていっており、フルオンチェーンで作られている点がポイントなんではと思っています。
今朝方ですが、フルオンチェーンピクセルアートプロジェクトの「Nouns」が613ETHで落札されました。すでに価格が高くなっているBlitmapの開発者domが、チームに加入していることもあり界隈からの期待感から価格が高騰することになりました。将来このピクセルアートが美術館などに飾られることになっていくんでしょうね
サイトはこちら:https://nouns.wtf/
NFTブームに火付け役、Hashmaskシリーズをご紹介
2021年2月、こちらの「Hashmaskが420ETHで売れた!」というニュースが流れ、NFT業界に衝撃が走ります。
こちらでHashmask[ハッシュマスク] についてまとめていていたのでこちらを紹介していきます
Rare Hashmasks Digital Artwork Sells for $650K in Ether
右のデジタルアートのトークン(NFT)が 420 ETH で落札されて話題となりました。当時のrateで日本円換算すると、約7000万円にもなります。
現在の価格だと、1.3億円ですね笑
Hashmaskの概要
Hashmasksは、2021年1月にスタートして、瞬くまに巨額の資金がやり取りされるようになったデジタルアートのプロジェクトです。数多くのアーティストを巻き込んだ大規模プロジェクトであり、かつ巧妙な仕組みによって大きな注目を集めています。
過去、ブロックチェーン上でやり取りされるデジタルアートのプロジェクトはこれまでも数多く存在していましたが、Hashmasksはこの類では恐らく過去最も注目を集めているプロジェクトだと言えます。
■HashmaskのWebページ
コンセプト
Hashmaksは、70人以上のアーティストたちが作ったデジタルアートで、16384個の似顔絵アートです。16384個のNFTそれぞれが異なる絵です。各NFTに結びつくアートはIPFS上にホストされ、Hashmaskのwebサービスが無くなったとしてもNFT自体は残る設計になっています。
Hashmasksでは、2021年1月28日から、16384個のNFTのセールが行われ、それが発行上限で今後は発行されません。セールは数日で完売となり、合計$14M(約15億円)でアートが購入されました。セールでの販売時は後半になるほど値上がりしていく設計になっており、これらのNFTはもちろんNFT取引所で二次流通が可能です。Hashmasksの開発会社はスイスを拠点にしたSuum Cuique Labsで、アートの販売もこの事業者が行っています。
現在は、Openseaで主に売買されていますが、HashmaskのNFTはどれも高い値段でやり取りがされています。
Hashmaskの購入者にはランダムでデザインが割り当てられ、さまざまなレア度を比較するツイートが増えています。デザインには以下5つの指標がありレア度の高いパーツもあるようです。
目の色
肌の色
マスク
アイテム
キャラクター
高値で取引されている理由
2次市場において、高値で取引されている理由の1つは、アートのNFTを持っているとNCTトークン(Name Change Token)というトークンが毎日得ることができるためです。そして、このNCTを一定以上ためてバーンすることで、NFTアートに対して好きな名前をつけることができます。
つまりアートの希少性に加えて、名前をつけられる権利に希少性をもたせているわけです。当然このNCTにも市場で価格がついていて、取引がされています。
最近見た名前だと、日本のAV女優の名前をつけて遊んでいる方もいらっしゃるようです。名前を変えるのもタダではないので、富豪の遊びですね笑
CryptoArtの価値とは
デジタルアートが価値を持つとは考えにくいという意見は理解できなくはありません。いくらブロックチェーン上の所有権が証明できるからといって、画像は誰でもダウンロードできるからです。
Hashmasksも画像は所有者以外でも誰でもダウンロードできますが、その所有者情報の開示とアートの名前を変更する権利に価値をもたせた点に新しい点があります。
日本ではAniqueなどが同様の事例を展開しています。
とはいえ、「名前を変更できる権利にどのような価値があるんだ?」という疑問を持つ人がいることももっともです。しかし歴史を遡ればアートというのは、そういったものでもあります。
1917年にマルセル・デュシャンはただ市販のトイレの便器を飾って、「泉」というタイトルをつけてアートと主張しました。それが現代に至るまで芸術だと評価されている以上、その事実からはデジタルアートの可能性そのものを断絶することはするべきでないと思っています。「泉」は市販のトイレであり大量生産品、コピー出来るどころから元々がコモディティなのにアートになってしまったのです。
そういったアートの成り立ちもあることを振り返ったうえで、デジタルアートの可能性を否定する愚かさだけは認識していたものの、では実際にデジタルアートはどのように価値を持つか?という問いの具体的解像度はあまりありませんでした。Hashmasksはその解となる可能性があります。
Hashmasksもいくらブロックチェーン上の所有権が証明できるからといって、画像は誰でもダウンロードできます。しかし、それでも価値があると人々が信じるのならば価値が生まれます。時にそれをアートと呼びはじめた、というトレンドが生まれています。
「それでも芸術であり、価値である」と信じる人の数のしきい値が一定を超えると、世の中的に広くアートと認識されるようになりますが、その一定のしきい値を超えるための補強の仕組みがHashmasksは上手だと感じています。
高額なNFTは拡張利用できる可能性がある
現実世界で高額なアートは移動させたり、セキュリティ管理も大変なので美術館などで大事に補完しておく必要がありますが、NFTはデジタルデータなので移動や展示、再利用が簡単です。
例えば、Hashmaskの所有者がNYタイムズスクエアのデジタルサイネージに広告としてHashmaskを展示しています。これにより、「このHashmaskはNYタイムズに最初に展示された」となりさらに価値が高まります。
他にもDeFiの領域と掛け合わせ、高額なNFTを担保として預かって暗号通貨を貸すローン、所有NFTアートをプリントしたTシャツをプレゼントしてくれるサービス、VR空間上で展示できるサービスなど様々な使いみちが誕生してきています
Hashmaskの運営自体も、Twitterアイコンへ設定しやすくしてくれたりアバターを作ってくれたりするようなので、いつか手に入れたいNFTですね
昨日売り出された新しいNFTブランドも10年経てばNFT業界では老舗ブランドです。今後なにが生き残っていくのでしょうか。楽しみですね
今日のネタ枠
真面目な話ばかりでもつまらないので息抜きにネタ枠を用意しています。
2020年から2021年に掛けて様々なジャンルが「メタバース」というコトバに置き換わりました。最近偉い人も「メタバース」と連呼しつつあります。大抵、当の本人は空間に入ったこともないくせに連呼しているのは笑えますよね
そんな時に、「どれですか?」と言って見せたい表をForbesが作ってくれていました。一番下のPotatoってなんやねん。そんなジャンル無いわ!
https://www.forbes.com/sites/charliefink/2021/07/29/this-week-in-xr-you-say-potato-i-say-metaverse/
関連トピック
NFT関連
[Daily Topics]2021Q2のNFT市場レポート
[Daily Topics]NFTを評価する評価指標とNFTを横比較するためのレーダーチャート
dApps関連
CryptoArt
今週のニュース
dApps / NFT
某国内クリエイターのNFT販売に対して、海外を中心に販売中止を求めるweb嘆願書が。「NFTは電気を使うから環境に悪い」
どこの世界にもアホは湧いてきます。こういった輩にNFTは違うんですよ、既存金融やアート管理のほうが二酸化炭素出してますよと指摘しても彼らは感情で動いているので言うことを聞かない哀しい亡者です。
NFT発行をやめるよう訴える電子署名が700名集まったようですが、電力を消費するので電子署名もやめたほうが良さそうですよね。物事の本質を見極められないと世の中が生きづらそうです。
ドイツ車「Audi」NFT商品リリース、8月10日に販売開始
ついに車業界までもがNFTに参入してきました。詳細は不明ですが、今日販売開始するようです
ダプマさんの記事です。NFTやdAppsを始める前に絶対に読んでおきたい内容です。資産を失ってから対策するのでは遅いのです。気をつけましょう。
ゴールドマン・サックスのCEO cryptopunksを49ETH(1,600万円)で購入
GSのCEOがPunksを購入してその真似をする写真をTwitterに投稿しています。おちゃめすぎんか?
Axie Infinityが1日あたり100万人のアクティブプレーヤーにヒット、10億ドルの全時間取引量を達成した最初のNFTプロジェクトに
先日80万人と紹介したAxieのDAUが100万人を超えました。ハンパないて
DeFi
Yam FinanceとUMAのコラボであるuPUNKSは「過去30日間に転送されたすべてのLarvaLabsCryptoPunksの転送価格の中央値を追跡する」合成トークンです。
NFTアートが価値を持ち出すとそれらを担保やインデックスに据えた金融商品が作られていきます。こちらはPunksの中央値を追いかけながら価格が上下する合成トークンが作られたよというニュースです。Punksは中々価格が落ちてこないほどに人気なので、変な草コインを持っておくよりも有用かもしれません
はい、本日は以上になります。
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