「IEO エセ抽選は もーえーよー」どうも@nobu_meiです。
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ICOの次は「IEO」、暗号資産の新調達 世界で増加 | 日本経済新聞
2017年にお金を集めてトークン(Coin)を発行するICOが流行り、9割9部が詐欺で大問題になり規制が強化されたという経緯がありますが、次はIEOだと日経新聞が取り上げています。IEOはICOのExchange(取引所)が審査してある程度安全なものだけICOさせる形態の事を指します。以下ご参照ください
日経新聞より引用
海外のCoinbaseやBinance, FTXでは当たり前に行われていることなのですが、日本ではIEOはこれまで一切行われてきませんでした。理由としては、暗号通貨取引所への新しい暗号通貨の上場申請基準が厳しすぎ、かつ、冗長である点が上がられます。
取引所に何の通貨を上場させるかは個々の取引所に任されているという前提はありつつも、業界団体のJVCEAが審査過程を審査しているのでそこに時間がかかり冗長になってしまう日本的欠陥があると聞いています
例えば、NOBUMEIというトークンが発行されることを考える時に、暗号通貨取引所がそれぞれに自分の所で新しい通貨を取り扱うための上場資料を作ることになります。当然、資料は似た情報にしかなりません。それ意味ないですよね。そして、業界団体の人間も暗号通貨取引所の人間も暗号通貨に関わる人間もそこまでCryptoの最新情報に明るくないという面がありそもそも審査できない課題があります
同じような資料を各社が作り、よくわかっていない人が審査する構造になっている点に問題があると言われていました
日本の仮想通貨上場の仕組み【中身のないコインばかり上場されてしまう理由】 | ビットコイナー反省会 ←業界団体から事実と異なると批判を受けた内容とのことなのですが、あながち間違っていないと思います。Youtubeなので動画で見れます
その課題感を受け、JVCEAは6月に新しい理事を選任し体制を変更、「1ヶ月以内のスピード上場を目指す」としています。これには期待してしまいます
「1ヶ月のトークン上場スピード目指す」 JVCEA初の外資系理事 副会長就任したクラーケンの千野氏 | Cointelegraph
そして、先の記事で紹介したビットコイナー反省会にて、千野さんへのAMAが行われています。
JVCEA, 本当に一ヶ月でコインを上場させることができるのか? with Kraken千野さん | ビットコイナー反省会
半分ぐらいカナゴールドさんの東証時代の話でしたが、全く業界の違う世界の話しもあり、動画内容は非常におもしろいです。
動画内の要点としては、
■JVCEAの立ち位置や事実
JVCEAは法律を制定するまででもない細かい自主規制を制定する組織で、海外でも同様の組織は存在している
JVCEAが上場する通貨の審査をしているわけではなく、審査は各取引所が行いJVCEAはその審査する第三者的立ち位置にいる
ホワイトリストがあると言われているが実際は存在しておらず、上場はあくまで個社に任されている
日本ではCryptoとしておもしろい銘柄が触れないので、ユーザーが海外に行ってしまっている現状に危機感は感じており早くなんとかしなければならないと思っている
■課題感
審査のプロセスとそれを動かす人間のオペレーション部分の2つ問題がある
審査プロセス系
審査に時間がかかり、海外で購入できる通貨が購入できない点は課題に感じている
時間を削減するために重複している審査プロセスややり方を見直していくサイクルが必要
審査するオペレーション系
取引所や団体にCryptoに詳しい人間は少なく、審査書類のデューデリが難しい課題がある
そんな中JVCEA内の人間はかなりのハードワークをしており、その中でも志高く働かれている方が多い
取引所でのデューデリを適切に行うことができる完璧なスキルセットの人材は市場に存在していない(すでにどこかに勤めている)
基本的なビジネススキルを持っており、金融庁へ説明するためのライティング能力が高く、先端技術をキャッチアップ可能な人間はいないので人材不足が甚だしい現状がある
動画内容は非常におもしろい内容で勉強になりました。最近はGMOでDOTやATOMが上場してきているので、徐々に緩和してきているのではとも思っています。そのうち、DOGEやAKITAのようなネタコインも上場してくれるのでしょうか。金融庁の固めの方々がDOGEの「これは何の機能もなくネタコインです」という審査書類とにらめっこして悩んでいる様子を想像するとちょっとおもしろいです。
そんな背景があった上で、取引所Coincheckにて日本で初めてのIEOが開催されました。銘柄はPLTでNFT PFを構築することを目指したトークンです。詳細はそこまで詳しくないので触れません。日本で初めてのIEOでこれがコケるとあとに続くIEO全てに影響が出るため、業界全体で盛り上げていくだろうという予想のもと買いが殺到しアッという間に目標金額に到達しておりました
コインチェックIEO第一弾「Palette Token」実施確定へ 6分で目標金額の9億円到達
そして、目標金額を超えた分に関しては、抽選によって当選者が決定されることになっていました。
ですが、実態は先着順で抽選になっている?っぽい状況がTwitterから漏れ出てきており、Coincheckに対する不信感が募っています。
倍率24.4倍というのは当たり口数と集まった金額から求めることができ、申込み口数ごとに当選落選が分かるので、ヨーロピアンさんのように2,400口すべて外れる確率は天文学的数字で宝くじよりも高い確率です
これはCoincheckから明確な説明責任が求められることになると思います
この不公平感に対し、ユーザー間でアンケートを実施しデータとしてまとめてくれているツイートがあったので引用します。各日付ごとの当選確率を可視化したもので、投票数がそれぞれ100票程度の日もあるので確からしさは50%ぐらいで見てますが、これを見ると先着順に抽選していったのはどうやら本当のように思えるデータです。(IEOに申し込んだ人だけが投票できるわけではないので信憑性は低い前提)
この騒動を受けてコインチェックからプレスが出ています。
Palette Tokenの配布に関してのご報告 | コインチェック
内容としては、抽選はちゃんとやっている。遅れてすまん。ということですが、いわゆる企業が言ってるだけリリースになっているので、信用を担保できていません。
(1)Palette Token配布の遅延 順次配布を行い、結果についてお申込みいただいた全てのお客様にメールにてご連絡をさせていただきます。 (2)Palette Tokenが配布されず日本円が返金されてしまう事象 対象のお客様には、近日中にメールにて個別に今後の対応についてご連絡をさせていただきます。また、本事象は、決済処理の際に不具合が生じたものであり、抽選は公平に実施されております。 (3)申込費用の一部(お一人様54円)がロックされてしまう事象 対象のお客様にはロック解除の上、個別にメールにてご連絡をさせていただきます。
そもそも、過去に流出事件を起こしているコインチェックのことを信用をしている人は少なく、IEOも儲かるから参加しているだけの方がほとんどだと思います
CoinCheckの仮想通貨不正流出、過去最大580億円GOX: 日本経済新聞
せめて、「抽選は一口ごとではなく、個人ごとに行われました」と発表すべきで、事前通知していなかったことは謝罪するしか無いのではと思いますね
こういった事象を見ていると、暗号通貨取引所が金融機関とはまだまだ言えそうに無いのが残念です。株や投資信託でこういったことはまずありませんし、リスク管理が徹底されています。リスク管理が甘いことと、やらかしてなんとなく許される感じも審査はJVCEAがやったけど販売フローは第三者監査してないの?と思ってしまいます。
書きながらすごく偉そうなことを書いてしまっている感じがしますが、自分は利用者の立場なので体制がちゃんとしていない様を見せられてしまうと資産を預ける気にはなりません。DEXやJPYCなどの登場で取引所を介さなくても暗号資産を自分で管理できる時代になってきている中で取引所に求めるのは「信用」と「保険」です。(個人の見解)
資産を預けて問題なさそうかという「信頼」と自分に何かあった時に預けておくことでリスクヘッジする「保険」として機能してもらいたい面もあると思うので、安心して資産を預けられる様になってほしいですね
今日のネタ枠
真面目な話ばかりでもつまらないので息抜きにネタ枠を用意しています。
今日のネタ枠は「国境なき、宇宙からの祈り」をお届けしておきます。みなさん、幸せになりましょう
「宇宙寺院は5年から10年で寿命が尽きますが、デジタルデータであれば宇宙寺院が消滅するまでに次世代の宇宙寺院に移動し、さらに果てしない宇宙へと旅立たせることもできますし、地上に帰らせることもできます。」
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はい、本日は以上になります。Substackは意外といいねとコメントが来ないのでお手すきの際に是非お願いします。反応があるとシンプルにやる気が出ます
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