#131 Substack
Facebookがメタバースやるから社名をMetaに変更。動きがダイナミックすぎてついていけない。
前回記事:[Daily Topics]極東の猿は新天地を目指し舟を漕ぎ続けるしかない
解説ラジオ:ラジオで聞くならこちら
English ver:The monkeys in the Far East have no choice but to continue rowing their boats to a new land
This newsletter is now being translated into English on the same day. I'm really grateful for the instant translation !
Facebookが社名をMetaに変更、メタバースに本気で参入
日本時間10月29日未明の技術カンファレンス Connect 2021 で、Facebookの最高経営責任者マーク・ザッカーバーグがうわさのブランド変更を正式発表しました。新しい名称は「Meta」(メタ)。
休日でメルマガを休んでいた間にとても大きなニュースが出ていましたね。以前よりOculusなどでVR/XRに注力していたFacebookが社名を変えてメタバースに本格参入してきました。
Facebookの説明では「メタバースとはソーシャルコネクション、人と人とのつながりの進化した形」であり、リブランドはメタバースの実現にコミットする姿勢を示すためと説明されています。
メタバースとはなにか、コトバの定義とよくある誤解
■ メタバースは「ネット上のコミュニケーションの新しい形」
メタバースと聞くと反射的にVR空間を連想する方も多いと思うのですが、自分の中の定義では「インターネットを介したコミュニケーションの場」という認識を持っているので、メタバースはVR空間に留まらないと考えています。
テキストベースやリアクションの動きしかできないアプリケーションでも十分にコミュニケーションを取ることができ、人間としての欲求を満たすことができるので、効用としては十分なものがあると毎日Twitterやフォートナイトをしていて思います。
Twitterもメタバース市場には注目しており、既存のWeb2.0系プラットフォーム企業がCryptoやNFTの技術・文化を取り入れてメタバースを作ろうとする動きはTwitterでも起こってきており先日メルマガでも書いたとおりです
[Daily Topics]Twitterが考えるNFT戦略、Twitterverseの世界観とは
■ メタバースがリアルの代替えではなく、追加オプション
また、いきなりメタバースの話をすると「おれたちのリアルを軽視してるのか」「リアルに居る人間はどうなってしまうの」という目線で否定をしてくる人がいます。
これは前提が間違っていて『メタバースが現実に取って代わる』のではなく、『メタバースは2Dデジタルから3Dデジタルへコミュニケーションの場が変化してる』という感じでとらえるのが正確かと思います。
あくまで、コミュニケーションの追加オプションであり、現時点ではイノベーターや若い層のおもちゃでなので批判は的外れです。
メタバースはリアルで暮らす人々の生活を劇的に変えてしまうようなものではなく、コミュニケーション方法の進化ですし、コロナで外に出るリスクが高まった今になってはデジタルコミュニケーションの多様化は急務です。今後多くの企業の資本やサービス投入がされていくものと思われます。
メタバースは左側の新しい人類にしか関係のない話
メタバースの課題、今後どう進化していくか
メタバースは広義の意味で捉えると様々な業種、ジャンルの目指すべき理想郷です。この理想郷を複数の業界がそれぞれ異なったアプローチでこれまで同じゴールを目指していました。
近年ではクラスターのようなVR空間が登場し、VR渋谷のようなコンテンツも投入されVR空間におけるメタバースが現実味を帯びてきた気がしますがまだまだ課題は山積みです。
■ VRアバターはVR事業者のDBに依存する超中央集権管理体制に置かれ互換性がない
VRやゲーム文脈で成長してきたメタバース空間はそれなりにクオリティも高くコミュニケーション空間としては充実しているものも増えてきましたが、発想がWeb2.0なので非常に中央集権的でサービスに依存してしまう面が多々あります。
この図で言うと左側がWeb2.0、右側がWeb3.0のデータ管理方法になります。
VRアバターデータは重いため、必然的に企業のDBに保存されることになります。そうなると、ユーザーは画面越しに「これはあなたのアバターです」とUI上では表示されるものの、データの実体は企業のDBに保存されているので実際は「レンタル」している状態です。企業が潰れてしまった場合や、他のメタバース空間でアバターを使いたい場合は使うことが出来ません。
これがNFT化され、自分のWalletにアバターデータが保存されるようになって始めて「真」にデータを所有できるようになります。いまMetamaskなどでNFTを買ったり購入したりしている行為は右側に当たります。
この状態であれば、データをユーザーが管理しているため、他のメタバース空間で同じアバターを着るなどのサービスを跨いだ利用が可能になってきます。もちろん、アバターの規格が同じでサービス同士がその規格をサポートしている必要があるという前提は付くのですが、Web3.0の世界におけるデータ管理はこの様になっていくと思われます。
■Web2.0型とWeb3.0型のメタバースの違い
Web3.0型は自社のPFにユーザーを囲い込もうとしてきた既存のVR空間事業者やゲーム事業者のビジネスモデル自体を変更することになるので、既存事業者には中々踏み切れない領域になります。
「どのメタバース空間でも同じアバターが使えた方が便利だよね」といった当たり前のUXをユーザーに提供することが出来るのが1番なのですが、そうなってしまうとNFT化されたアイテムの2次流通が勝手に始まってしまうので、ビジネスモデルが大きく変わってしまいます。
まだコンテンツが2次流通した事例やビジネスモデルが固まりきっていない現在の状況で、コンテンツを持つ会社が二の足を踏んでいる状態のため、NFT事業者との溝は埋まっていきません。
移行は進めていきたいが、どうしていいかわからないというのが現状の課題のような気がします。
☆Web2.0系メタバース
ユーザー数多い
IPコンテンツ多数出展
サービスクオリティ高い(相対比較)
☆Web3.0系メタバース
ユーザー数少ない
IPコンテンツはいない
サービスクオリティ低め(相対比較)
メタバース普及の鍵になるのはFinance
メタバースの定義や課題感について述べましたが、これからこのメタバースが普及していくために重要な要素はFinanceだと思っています。GameFiやDeFiと呼ばれる分野とそれぞれの事業者の接続です。
新しいサービスを人が使い始めようと思った時のきっかけになるメディアで圧倒的に効果が高いのが「口コミ」です。つまり、知ってる人同士のコミュニケーションですね。
そして、その口コミに乗りやすいのが「儲かった」「あなたもやってみれば?」という金銭的に自分にもその恩恵が与えられるかも知れないという「可能性」があることで人の行動を誘発させることが出来ます。
Crypto系のプロジェクトはもれなくそのサイクルを経て経済圏を成長させてきており、以下のようなフローを経てユーザー数を爆増させていた歴史があります。
■Crypto系プロトコルの成長サイクル
【Pump】 :価格高騰がニュースになり市場への露出量が増える
【Interest】 :ニュースに触れ、興味を持ったユーザーがBTCについて調べ始める
【Notice】 :BTCの本質、他金融資産との比較を行いBTCの価値に気づく
【Fan】 :BTCを購入しファン化、コミュニティの拡大
ちなみに、こち亀では2007年段階ではこの話が出ており、ここでデジタルアイテムを売って稼ぐ職業が誕生していることが描かれています。勘の良い方ならすぐに気づいてもらえると思いますが、デジタルアイテムがNFTで通貨がBTCやETHのような仮想通貨になります。この世界観がようやく実現できそうな技術が登場してきたと言って良いでしょう。
NFT文脈から入ってきたメタバース事業者はこのFinanceの仕組みが取り入れられており、今後メタバース関連の盛り上がりによって徐々に話題になっていくものと思われます。Axie Infinityを運営するスカイメイビスはa16zから170億円の調達をしており、このトレンドを愚直に爆進していくことになるでしょう。GameFi筆頭銘柄ですね。楽しみです。
メタバース × Play-to-Earn"の記事 | Sandbox
[Daily Topics]Axie Infinity, 勢いが衰えず成長可能性もInfinity
NFTゲーム「Axie Infinity」の開発企業、a16zなどから約170億円調達か=報道
Facebookのメタバースはどうなっていくのか予想
Facebookのメタバース空間はFBログイン必須のメタバース空間になるのではないかなと思います。メタバース、インターネットが目指す本来の姿は完全分散型のメタバースではありますが、実際に儲かる話が出てくるのであれば、政府が規制して税金をちゃんと取れるような仕組みにする必要があります。
また、完全分散メタバースは自由度が高い反面、完全に自己責任の世界線です。秘密鍵の管理をマス層の人間が管理できるとも思えません。圧倒的な人類のマス層はWeb3.0ではあるが、中央集権型IDに紐づくメタバースに定住することになると予想しています。
Metaはこのマーケットを大きく取りに来ているものと思われます。
実名のメタバースだとッ... メタバースとは...?とはなりますが、人類の大部分はMetaのような守られたメタバースで生活するようになるのではないでしょうか。ただ、Facebookの経済圏の上に、Facebookよりも大きい経済圏は誕生し得ないという点で中央集権型IDのメタバースは限界があると思っておりゆくゆくは分散IDメタバースには変わっていくと思っています。
「メタバース」がバズワードになったときに使える画像
おそらくですが、これでメタバースがいよいよバズワード化していくと思われます。Googleトレンドを見てもその兆しは十分に感じることが出来ます。
上司や偉い人が、「これからはメタバースや!」と頭空っぽのまま言い出すのも時間の問題です。そんな時にはぜひこの画像を送って「どのメタバースですか?」と確認し笑い合えるかが1つの線引きになります。
「いやいや、Potatoってなんやねーん」とツッコミが来たら◎、これをマジに捉えて静かになったら✕、雰囲気だけで喋ってるだけなので無視してokです。
メタバースは様々な要素を含むので会話をしていて認識のズレが多く発生しやすい言葉になると思います。またマーケティング的にも非常に使いやすいので、来年3月に出てくる各企業の決算資料に「メタバース」の言葉が踊ることになるのではないかなと予想しています。
頭ポテトバースになっているかいないかの踏み絵としてこちらの画像は非常に便利だと思いますのでぜひご活用ください。
本日は以上です。
Discordでコミュニティ開きました
招待リンクはこちら(リンク切れしてたら教えてください)
■メルマガコミュニティに参加する特典
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月1ぐらいで質問会を開きます
そのうちNFTを発行するので、参加者にAirdropするよ
のぶめいが気になったけど、メルマガに書ききれないCrypto関連のNews Feedを流します
執筆中の本の途中経過を公開します⇒[Daily Topics]のぶめいは本を書く
NFT紹介枠
NFT紹介枠を設置しています。頂いたNFTを優先で紹介していきつつ、都度流行りのNFTなども取り上げていきたいと思います。
今週は@nariyaさんの世界初のパズルNFTである、数独NFTを紹介します。
以下、引用です。
パズルのデータはすべてオンチェーンで、パズルのデータからサムネイルを生成することができ、フルオンチェーンのNFTとなります。私たちは、NFTを作るだけでなく、パズルを作る人たちのコミュニティを作ることを目指しています。
フルオンチェーンなのはすごいですね。難しい詰将棋を作った人の名前が記憶されますが、それと似たような概念をブロックチェーン上に記憶しておこうというプロジェクトのようです。
これを読んでいるあなたは解けますか?
NFT紹介枠は常に募集しています
NFT紹介枠をやってます。来週の枠も空いているのでここに載せてほしい方は以下リンクからご連絡ください。
過去掲載したNFT紹介枠のアーカイブ はこちらです。
今日のネタ枠
真面目な話ばかりでもつまらないので息抜きにネタ枠を用意しています。
鮨NFTを経由し、日本がウェブ3.0時代へ|ドンバテック株式会社のプレスリリース
銀座渡利のパクリが出てきました。
JPYCマフィアならぬ、JPYCマフィンを焼いてみました。
ご連絡
のぶめいラジオ始めました
このメルマガの内容を解説するラジオをやろうかなと思っています。テキストよりラジオのほうが情報に接しやすい方もいらっしゃるでしょうし。stand.fmってアプリでやってみようかと思っているのでフォローしておくと聞けるかもしれないですよ。
https://stand.fm/channels/616990bdafa93b18fc46b1cd
マケプレのポジションマップを作りました。
先日、はるか先生が運営されているNFT NIGHTのDiscordにて、マケプレポジショニングマップを制作しました。なかなか良くできたマップだと思います。
Discordの招待リンク:https://t.co/IGuzvuLwpY?amp=1
求人枠
求人枠を設置しました。
音声透かしNFT開発サポートスタッフ募集
寿司職⼈の技術をNFT化した「SUSHI TOP SHOT」 音を使って配布|銀座渡利のプレスリリース
先日、開催された音でNFTを配信する斬新な企画を汎用的なソリューションとすべく銀座渡利さんで企画・開発スタッフを募集しています。音でNFTを送ることができるのでYoutubeやライブなどの視聴行動を変えることなくユーザーのWalletに自然にNFTを配布することができます。
音声透かしNFTの仕組みや可能性については以前にも紹介しているのでこちらを見ていただき、興味のある方はTwitter DMにてご連絡ください。
[Daily Topics]音声透かし × トークンの活用方法
[Daily Topics]SUSHI TOP SHOT, 音で寿司を届けるイベントの新しさを解説
■求めている人物像
企画系:NFTへの理解、トークングラフを理解している、PMの経験など
開発系:開発経験、時間がある方(開発サポートとしてなんでもトークンさん付きます)
IPコンテンツのアイコンNFT販売サービス「iconee」メンバー募集
2021年冬、NFTアイコンメーカー『iconee(アイコニー)』をリリース
先日、iconeeのリリースが発表されました。これはアニメや漫画などに出てくるキャラクターのアイコンをNFT化して販売してくれるサービスです。もうすぐTwitter NFT認証機能が実装され、アイコンに設定できるNFTの価値が高まることが予想されるので、それに先んじたサービスになります。詳細はリンク先をご確認ください。
iconeeプロジェクト"2nd member"募集!【Twitter - NFTアイコンメーカーiconee】
このサービスが広報・マーケ系のメンバーを募集しています。このiconeeはDAO(分散型組織)で運営されており、興味のある人が自分のできる範囲で仕事を受けてサービス運営をしています
[Daily Topics]Q&Aで理解するはじめての「DAO」
チームは分散型で運営されていますが、参加者のモチベーションがフルMAXなので、開発速度が爆速で毎日驚きに満ちています。自分に何かできることあるかなという方も「DAO」で開発されるサービスを一度見に来てもらえると「Web3.0」の世界感を感じでもらえるのではないかなと思います。ぜひ遊びに来てみてください。
メンバー希望、Discord覗いてみようかなという方:https://discord.gg/CwxSSVxD8R
コンテンツホルダーの方:https://iconee.io/lp/ より問い合わせください。
関連トピック
DAO・トークンエコノミー的な話
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相互リンク枠
■はるか先生の週間NFTニュース
@はるか先生が書いているこちらを読んでおけばNFT関連ニュースはカバーできるのでオススメ
最新の週はこちら:
過去アーカイブ含めた一覧はこちら:https://nftnews.jp/weekly-nft-news-list/
今日のニュース
Ethereum関連
イーサリアム2.0に進展、「Altair」アップグレード実装完了
dApps / NFT
610億円(124,457.07 ETH)でCryptoPunks(NFT)がフラッシュローンで取引された解説
CryptoPunksが610億円で売買されました。beepleの作品が75億円で落札されていたので、NFTの落札事例としては過去最高金額です。
ですが、これフラッシュローンという手法を用いた自己売買になっておりズルをした取引で、ものすごくシンプルに説明すると、以下の処理を高速で行っています。
お金を借りる
Punksを買って売る
お金を返す
通常の感覚ではお金を借りるだけの担保がないとお金を借りることが出来ないように感じますが、それができるのがフラッシュローンという手法で1つのブロックの中でこの処理を完結させることで取引を成立させています。ネタとしておもしろいです。
Skeb創設者なるがみ @nalgami 氏OpenSeaにてNFT、落札されるまで一連の流れを通してNFTアートが抱える問題を提起する
Exchange
VeVe Celebrates Disney+ Day. Fans will be able to purchase official…
veveとDisneyが提携していました、すごい。
11月12日に初めて開催される「Disney+(ディズニープラス)」記念日に向け、リリース予定となる「Golden Moments(ゴールデンモーメンツ)」。ディズニーをはじめ、ピクサー、マーベル、スターウォーズなどの有名作品から名シーンやキャラクター、アイテムをデジタル化してNFT化する。
DeFi
各プロジェクトのDAOガバナンスにおけるまとめ記事です。
その他
はい、本日は以上になります。
Substackにはいいねとコメントの機能があるので、お手すきの際にお願いします!反応があるとシンプルにやる気が出ます。勉強中の友達に紹介してくれたりとかするととても嬉しいです。
また、匿名で質問とコメントが書けるページをそれぞれ用意したので、メルマガで書いて欲しいネタや疑問点があれば投げてみてください。コミュニティで聞いてくれてもいいよ!
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