土日はリリースなどの情報は少ないですが個人の良質なコラムが出てくるので楽しみです、どうも@nobu_meiです。
この記事はNFTあんまり知らないけど、NFTって稼げるんでしょ?って考えてる方向けの資料になります
スポーツ、アート領域で商業的に成功する「CollectibleNFT」
**2021年3月、美術展オークションハウスの老舗クリスティーズに出品されたbeeple氏の作品が75億円を超える価格で落札されました。**デジタル絵画に着いた価格としては過去最高額で後々の教科書に掲載されるレベルの出来事です。
beepleやCryptoPunksのニュースをきっかけに「NFT」というコトバが世界的にバズワード化し界隈でもよく話題に上がるようになりました。現時点では既存の現物アートをNFT化して販売する事例が多いので、アート領域で使われるものと考えている人も多いかもしれませんが、スポーツ領域においてもNFTは応用されています
前置きが長くなりましたが、NFTやブロックチェーン技術のスポーツ領域での活用を今日はお話します
スポーツ領域でのNFT活用
アメリカではスポーツ×NFTが爆売れしています。
こちらはNBA top shotというNBA選手のスーパープレイ動画をNFT化してトレーディングカードとして取引可能にしたサービスです。
NBA選手のスーパープレイ動画NFTを販売する「NBA top shot」
How To Play NBA Top Shot
2021年の1月頃からブームに火がつき、直近1年間でNBA top shotは7億ドルを売り上げています。
DpperLabsのNBA Top Shot、売上高7億ドル、ユーザー数100万人突破coindesk JAPAN
これが世界的なNFTブームの火付け役となりものすごい金額を売り上げています。CryptoArtの文脈で紹介したCryptoPunksと売上を合算した積み上げグラフがこちらになりますが、世界的なNFT市場の売上の大半をNBAtopshotとCryptoPunksで占めています。
The Block NFT取引高の週別積み上げグラフ
ニュースではいつも、『レブロンが20万ドル、30万ドルで売れる』という高額売買を伝えるものがほとんどですが、実際は、過去数カ月の約450万件の取引のうち、300万件以上は50ドル以下の取引が多いです
以下はNFTの取引件数の積み上げグラフですが、**NBAの取引量が多すぎてCryptoPunksと比較するとPunksの黄色が見えないぐらいNBAの取引量が多いことが確認できます。**アートは1点1点が高額で取引されているのに対し、NBAは安くたくさんのNFTを捌いていることからも、NBAはNFTを一般層のユーザーに広く普及させることができていると言えます
The Block NFT取引件数の週別積み上げグラフ
実際にNBA Top Shotのユーザー数は現在100万人に達しており、DAUは15万人〜25万人ほどのユーザーがNBAの動画NFTをトレーディングカードとして購入や交換を楽しんでいます。
この辺りの事例やデータを見ていただければ、NFTはアートだけではないこと、一般的なスポーツファンでもNFTを扱えることをご理解いただけたのではないでしょうか
大量発行が2次流通にも生きてくるCollectibleNFTのビジネスモデル
NFTを扱ったサービスは2018年頃からずっと存在していましたが、商業的に持続可能な構造を持ち合わせているサービスは本当に少なく、持続可能性が低いためVCからの調達も期待できない、そんな状況が続いていました
理由の一端はNFT販売のビジネスモデルにあると思っており**、NFTの売上は「個数×単価」で決定されます。**世の中に浸透しきったソーシャルゲームの場合は、配布されるデジタルデータはコピーし放題の供給無限型なのでガチャを回させた回数が収益に繋がりますが、NFTはコピーができません
供給量をNFTとして固定することでビジネスとしての売上のキャップも決まってしまうジレンマに陥っておりました
また、NFTの特徴として2次流通手数料も収益化できるとありますが、NFTの希少性を維持するため供給量が少なすぎるとそもそも2次流通するNFT自体が少なく収益化が見込めません。NFTを利用したdAppsゲームと呼ばれるゲームはゲームバランスとNFTの希少性を保ちつつ、ビジネスとしても成功させるモデルの開発がに苦心していました
この売上キャップ問題の答えの1つがCollectibleNFTだと考えています。Punksであれば1万点、NBAであればシーズンごとに新しいNFTを発行できるモデルでNFTを流通させ、発行体をNFTブランド化しました
CollectibleNFTは大量のNFTを発行することで1次販売の売上キャップをPumpし、ブランド化されたNFTを欲しがる人達の間で2次流通がされる仕組みができあがっています。これが1つの成功事例として世の中に認知されるのは喜ばしいことです
突出した事例が出てきたことで、NFTの提案を行う際にMTG時間の半分を「NFTの説明」に掛ける必要がなくなりました
他にもNFTを扱うビジネスモデルはおもしろそうなものが出てきているので、またいずれ紹介できればと思っています
NFTを売るのは簡単じゃない!求む!NFTキュレーター
NBAやPunksは動画や静止画をNFTにしているだけなので、NFTを売り出せば売れるような気持ちになりますが、全くそんなことはなく、個人がNFTを売るのは大変です
NFTを販売してみた辛酸なめ子さんがその理由を漫画にしれくれていたので紹介します。
OpenseaやRaribleのようなグローバルマーケットは簡単にNFTを発行できるので、現在のマーケットは圧倒的な供給過多になっています。現時点でETHを使ってNFTを購入したいユーザーも少ないので、この状況でNFTを高額で売りさばくには、クリエイターが有名であることと埋もれないPRが必要になります
クリエイターがどんな想いでこの作品を作ったのか、なぜ価値を持つのかを購入者に伝えてアートとして価値があることを伝えて納得して貰う必要があり非常に難しいというのが現状です
そういった意味では、美術商のクリスティーズやサザビーズはNFTキュレーターとして非常に優秀で顧客が欲しがりそうなNFTアートを見つけ出してきて顧客に高く売るというビジネスが非常にうまいですね
以下にキュレーションランドスケープとしていくつかキュレーション領域のプレイヤーが紹介されており、NFTを高く売るためにはNFT領域に精通したAgegentやメディアが必要そうです。代理店はメディアの出稿量の10%ほどを手数料として徴収するビジネスモデルを展開していることが多いですが、NFT販売においては市場で高く売った分の貢献に応じた報酬として収益を得るアフィリエイトのような収益化スタイルに変わっていくと思われます
その他のニュース
BTC関連
ビットコイン投資計画を全見せ【2021年版】※下期分追記|ともい|note
ともいちゃんがBTCの投資計画を全部書いてくれてます。基本的に方針は同じなので、被る記事を書く必要がなくなりました。私の知人にもこの記事を配布する所存です
まとめは以下になりますが、最後にBTC積立botが置いてあるので興味ある方は拾っておかれるとよろしいかと思います。本当に優しいですね、徳が高いです
ビットコインは最初で最強の仮想通貨
ビットコインは2021年後半に1,000万円以上になるかもしれない
買うなら今すぐ、無理ない額+ドルコスト平均法で
お金とは何か?そして、仮想通貨の価値とは何なのか?|ベア之助|note
個人的に好きすぎる記事だったのでご紹介させていただきます。
ともいちゃんの記事で理論や仕組みがわかったら、次は本質を捉えていくべきです。「お金とは」「信用とは」「価値とは」なにかを理解して揺るぎない握力を手に入れるためには必読です
DeFi系
Circleが「DeFi API」を発表。USDCの自動化によって法人が簡単にDeFiに接続可能に
サークルは間もなく、企業がDeFiにアクセスするための最も簡単な方法をリリースします。これにより、企業は分散型金融を利用した新しい融資市場に簡単かつ自信を持ってアクセスできるようになります
新しいDeFi APIにより、企業はEthereumブロックチェーン上のCompound Financeをはじめとする主要なDeFiプロトコルにアクセスできるようになるとのことです
このAPIの組み込みなどをGelatoなどがさらに自動化してくれるのでしょうか。非常に楽しみです
イーサリアムのEIP1559 | 発狂系やんちゃるクリプトちゃん₿@NFTマーケットnanakusa開発中
EthereumのEIP1559の話です。シンプルに説明すると高すぎるEthereumのGas代を安くするための改善案です。
EIP1559によってどのように改善されETHの価値がどの様になっていくかについてはGrayscaleが投資評価としてまとめており読み応えがあります。和訳しておいたので興味があれば読んでみてください。ETHの握力も高くなるはずです
GrayscaleのEthereumに関する投資評価レポート[和訳]
法律
事例でわかる「リアルアート」と「NFTアート」の法律関係の比較 - BUSINESS LAWYERS | 長瀬先生
相談するとお金がかかる話をまとめてくれて本当にありがたいです
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