今日のメイントピックス:分散型CDNを紹介
Messariが分散型CDNを取り上げていたのでまとめました
YouTube、TikTok、Twitch、Netflixなどのプラットフォームの台頭により、ストリーミング系コンテンツはこの20年間で急速に普及してきました。また、コロナ大流行により、世界中の人々が自宅待機を余儀なくされ、娯楽の手段としてストリーミングを利用するようになり、この傾向が加速しました。シスコによると、ストリーミングは現在、インターネットトラフィックの75%を占めているそうです
この大量のトラフィックをどうやってさばくためにCDNという技術を用いています。CDNはコンテンツ・デリバリー・ネットワークのことで、簡単に説明すると**「重たいデータは物理的に近い所からDLした方が速くね?」**を実現しているサービスになります
例えば、アメリカでアップロードされたYoutubeの動画を、日本のユーザーが観る場合、実際のコンテンツは、アメリカのデータセンターにあり、それが太平洋の海底ケーブルを通って、日本のデータセンターに届けられ、これでようやく日本のユーザーが見れるようになります。
このような処理を毎回やっていたのでは、動画の読み込み速度が遅くて、UXは最悪です。Akamaiは、この問題を解決するため、世界中にデータセンターを構築し、そこにユーザーの視聴頻度に応じて、コンテンツデータを一時的に保有する(キャッシングテクノロジーと呼ぶ)ための非常に優れたエンジンを開発しました。これによりインターネット技術は飛躍的に発展しています。
事業者で言うとAkamaiが有名で一時期は世界のトラフィックの半数をさばいていた時期もあり、ストリーミングを含むインターネットコンテンツを消費者に配信するサーバーを世界中に分散させることで物理的な距離が近くなるようにインフラ設計されています。
CDNは、消費者の近くに設置されているため、映像品質の向上や遅延の減少につながり、重要なインターネットインフラとみなされています。しかし、その重要性にもかかわらず、CDNは問題を抱えています。典型的な例としては、ユーザーの過負荷、高品質なグラフィックスによるネットワークの負担、遠隔地への配信の課題、高額なネットワーク維持費などが挙げられます。NetflixのCDNコストは売上の20%に相当しています。
Akamaiのような企業が管理しているようなCDNを分散化させようとしているプロジェクトがThetaです。Akamaiはサーバーを世界中にいっぱい置くことで物理的な距離を縮めていますが、**「隣の人が持っているスマホの距離のほうが近いよね」**ということで、ユーザーが持っているデバイスにコンテンツを保存しそこからDLすることを目指しています
Thetaは、ストリーミングやビデオオンデマンドの欠点を解決するために、ブロックチェーン技術を活用したの分散型ビデオネットワークです。Thetaは、P2Pのメッシュネットワークを使用しており、PC、モバイルデバイス、スマートテレビを使用する誰もが、余った帯域とコンピューティングをボランティアで使用して、他のユーザーにビデオを中継し、その貢献に対してトークンの報酬を得ることができます。Thetaの動画中継者はエッジノード(別名キャッシングノード)と呼ばれ、中央のCDNサーバーに比べて地理的にユーザー(テレビ、電話、コンピュータ)に近い場所にいます。その結果、Thetaネットワークはエンドユーザーに優れたストリーミングを提供し、ビデオプラットフォームは低コストを実現し、中継者は自分の帯域をボランティアで提供することで報酬を得ることができ、Thetaモデルではすべての当事者が利益を得ることができます。
日本でいうと、gumi Cryptoなどが出資をしておりdAppsの発展とともにこういったキャッシングテクノロジーの重要性が際立ってくるためこのプロジェクトの存在価値も高まってくるだろうと考えています
国家・規制関連ニュース
エルサルバドル事変の続報
BTCがエルサルバドルの法定通貨になったことで、日本の事業者達がBTCの法的観点についての考察が進んでおります。総務省や金融庁の見解なども少しずつ出てきており、今後歴史を振り返ったときにこの事件を振り返ることも多いと思いますので、概況としてまとめておきたいと思っています
2021年6月, エルサルバドルが自国通貨をBTCにすると発表
■ニュースや書きたいことが多すぎるので箇条書きにします
BTCを法定通貨として扱う時の日本法上の論点整理 西村あさひ芝先生
エルサルバドル大統領のTwitter Spaces参加サマリー
総務省政治資金課に、3か月後にエルサルバドルの法定通貨となったビットコインが匿名寄附された場合の国庫への納付手続きについて質問
サーファーの楽園に「ビットコイン村」仮想通貨の経済基盤導入へ
中国の仮想通貨規制によりマイニングハッシュレートが瀑下がり
BTCのマイニングの計算力を示すハッシュレートが10-20%下落しました。マイニングファームは中国に置かれているものも多いのでマイニング規制の影響を受けているものと思われてます。
大手採掘プールのビットコインハッシュレートが急落、中国内2地域が事業禁止を発表
仮想通貨取引所の検索が中国では引っかからなくなったという話もあり、中国の強制力の恐ろしさを痛感するニュースです
NFT関連
Chiliz&Socios:サッカーアルゼンチン代表チームの「$ARGトークン販売」詳細を発表
Chilizがまた新しいチームのトークン販売を行っています。いろんなチームとの提携・発行のニュースが多すぎて個別チームとの提携と言ったニュースがニュースにならなくなってきているレベルなのですがものすごい勢いでChilizエコノミーが広がってきています
クリプトアートコレクターのlevさんの@decentralandに新規オープン
NFTコレクターがVR上に自分の個展を持つパターンが登場してきています。見に行ってみてはいかがでしょうか
Coincheck NFT(β版)、 SKE48の「NFTトレカ™」の取扱いを6月16日より開始 | コインチェック株式会社
対応銘柄を増えましたね
資金調達ニュース
ソラナ、a16zやPolychainらから約343億円調達 | あたらしい経済
Solana[ソラーナ]. が新しく資金調達をしました。
アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz:a16z)とポリチェーン・キャピタル(Polychain Capital)が主導するプライベートトークンセールラウンドで約343億円(3億1415万ドル)を調達したと6月9日にThe Blockが報じています。
SolanaはEthereumよりも圧倒的に高い性能、FTXサポートによるSerum DEXが稼働していますが、PolygonやFlowのように大きなdAppsが引っ越してきておらずまともに稼働するコンテンツがまだまだ少ないです。良いエンジン積んでいるけどまだ何も乗ってない車のような状態です。
今回の資金調達は開発を加速させるためのインキュベーションスタジオを立ち上げ、ソラナのエコシステムを発展させるためのベンチャー投資部門を立ち上げる予定らしいので楽しみですね
Web3.0時代のIDaaS「dAuth」を提供するブロックチェーンベンチャーのシビラ、電通グループと資本業務提携
電通がDIDのシステムを開発するシビラというベンチャーに投資しました。DID, Web3.0を目指すベンチャーに電通が出資したというニュース性にも驚きなのですが、やはり「シビラシステム」に興味が行ってしまいますね。(中身はちゃんとしたプロジェクトのようです)
シビラといえばサイコパス。サイコパスといえばドミネータ。ドミネータといえば執行対象を抹殺する武器として有名なので、電通が執行対象(多分真っ先に博報堂は消される)を消すためのシステム開発に出資したように見えますね。笑
TVアニメ: サイコパス
舞台は人工知能・シビュラシステムが絶対的な法とされる近未来の日本を描くSF作品。シビュラが悪と判定したが善良に見える市民を執行せざるを得ない状況を通して、凶悪犯罪を取り締まる刑事たちの苦悩や成長を描く作品
その他のニュース
Polkadotの本格運用へ大きく前進──実験ネットワーク「Kusama」のオークション開催へ
書きたいけど今日時間がなくて書けそうにない話題No.1です。ついに始まりましたね。日本のPlasmもクラウドローンを実施してKusamaを集めているようなので応援しています