DXやるぞおじさん「DXをやるぞ!」←こういう人にこそ今日の記事は読んで欲しい
どうも@nobu_meiです。今日は木曜日でDeFiについて話す日ですが、まずは基本のスマートコントラクトについて改めて書いてみたいと思います
前提:ブロックチェーンはコピー禁止の技術
まず前提ですが、ここから話すと長くなりすぎるので、この辺の話と業界の全体構造についてはこちらをご参照ください⇒ブロックチェーンの本質を簡単に
時間があれば復習がてら読んでみてください。(あと投げ銭もください、マジ)
スマートコントラクトはコピー禁止プログラム
コピー禁止技術をプログラムに対して使用したらスマートコントラクトというものになります
最近は日本でもキャッシュレスの流れが来ているのでQR決済やクレカ決済が浸透した感がありますが、それら電子決済と現金支払いとの大きな違いはお金をプログラミングできる点にあると思っています。俗に言うプログラマブルマネーですね。
今日はこのプログラマブルマネーとコピー禁止技術の相性が最強につよつよ。という話をします
コピー禁止技術を「通貨」に適用したら、BTCが誕生したという話を「ブロックチェーンの本質を簡単に」でしました。では、コピー禁止技術にプログラムを適用したらどうなるでしょうか。
プログラム自体がコピー禁止になるので、**プログラム自体の改ざんが不可能になります。**プログラムは「お金を支払ったらデータを送る」といった仕組みを書き込むことができます。プログラムがが改ざん不可能になるのでセキュリティはつよつよになります。
よくフィッシングサイトやハッキングで使用される手段で「お金を払う先が変更されている」「お金を支払ったのに商品が送られてこない」などの被害に合うことがありますが、コピー禁止技術でプログラムを保護していればこのような事象は発生しません
この仕組を少し応用します。
**「お金が払われたら商品を渡す」という取引はある種の契約とみなすことができます。この契約を記述したプログラムをコピー禁止の状態にしたものをスマートコントラクトと呼びます。**長いので以下、スマコンと呼びます
契約を締結し、執行されるまでのフローは通常であれば4つの段階を踏みます。企業にお勤めの方であれば非常にイメージしやすいのではないでしょうか。スマコンは契約に示されたイベントが発生した瞬間に契約の執行と請求⇒決済のやり取りを自動的に遂行してくれるプログラムです
この手続きを人間がやると人的ミスが発生する余地がありますし、プログラムで自動化するだけだとハッキングのリスクがあるので、スマコン化した方が安全です
この効果が及ぶ範囲を想像してみてほしいのですが、まず請求書や振り込みのような業務が無くなり、それらの業務に従事する人件費が削減されることに加え、イベント発生と決済完了が同時に起こるのでキャッシュフローが劇的に改善されます。
smart contract=スマート契約と呼ばれるわけですね。ある意味、雇用を奪うことになるので一概には言えませんが、スマートコントラクトこそがDXなのではないでしょうか(偉い人みてますかー?)
代理店の社内の方には考えてもらいたいのですが、広告の枠取引って全部契約ごとじゃないですか?人間の業務はスマコン化できる仕事に溢れているはずです。ぜひぜひ考えてみてもらいたいです。
「お金が払われたらAする」というプログラムがスマコン化されていると、お金を支払うことで確実に商品を受け取れることが技術的に担保されている状態になります。スマコン内のプログラムは閲覧できる透明性を持っているので「お金を入れると商品が出てくること」は誰でも確認することができます
この性質から、**スマートコントラクトは「透明な自動販売機」**と言われたりします。これを最初に実装したのが時価総額2位のEthereumです。
スマートコントラクトは透明な自動販売機
スマートコントラクトの機能についての説明はこれでできたと思いますので、続いてこのスマートコントラクトで実現した本質的価値をヒトコトで表すと右のように言えます。
■スマートコントラクトのここがすごい!
**「信用」**という概念について考えたことがあるでしょうか。
今までのインターネットの世界で合ったことのない人と取引する場合を考えてください。あなたが商品を出品し、代金が支払われたら発送手続きを行い、商品が届く。これが普通の取引のフローです。
ほとんどの方はこのフローを日常的に行っているがゆえに、取引相手や発送事業者が信用できる相手や業者かどうか考える機会はあまりないのでは無いでしょうか。
実は、取引を行うという事は、取引相手が信用できるかを判断するための信用コストを払っています
この信用コストは目に見えず、数字で定量的に示されているわけではないので中々気づきくく、現在のインターネットではAmazonや楽天のような巨大なPFがユーザーの信用コストを担保するような構造とすることで発展してきたので、普通にインターネットを利用するだけではこの信用コストについて考える機会はほぼなくなってきています。
そして、スマートコントラクトはこの信用コストを0にします。
極論を例として上げると、合ったこともない地球の裏側に住んでいるブラジルの人間や詐欺師ともスマートコントラクトであれば安全で確実な取引が可能です。
このスマートコントラクトとプログラマブルマネーを駆使することで、既存金融で行われているような金融市場を強烈にDXしていくことが可能になります。このスマートコントラクトが一般化していくとともに、銀行や我々のような代理業で働く人間よりも、スマートコントラクトのような技術を信用するようになっていくと思われます。
「SDGsじゃないと買わない」「炭素繊維は買わない」そういったレベルと同列で、「スマートコントラクトじゃないと買わない」これは次の当たり前になります。
スマコンによって信用コストが0になったことによって、中央集権的なサービスに頼らなくてもP2Pで安心してお金のやり取りができるようになりました。これによってDeFiのプロダクトは構成されています。
スマコンの革新性について少しは伝わったでしょうか?DeFiを理解する上ではまだまだ基礎知識が必要になるのですが、木曜日はこういった話を中心にメルマガ配信をしていきたいと思っています。
余談
これは余談で個人の趣向にものすごく左右されるのですが、自分は株を持っていません。上記のような理由で人間よりも技術の方が確実で信用できるからです。株を発行している会社の中では普通に人間が働いています。人間は立場によって嘘も付きますし、人間の組織は腐敗するので、社長の不適切発言や粉飾決算のような意味不明なファンダによってイレギュラーな問題が起きてしまうことは、Cryptoの世界と比べた時の明らかなリスクだと思ってしまいます。(あくまで個人の意見です)
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